楽天の星野仙一監督は、病院の検査の結果が腰椎の椎間板ヘルニアと胸椎の黄色靱帯骨化症と診断され腰の痛みが酷くなつたので、佐藤義則監督代行に任せて近々に手術を受けることになった。 <!–more–
楽天は27日、星野仙一監督(67)の診察結果を発表した。 前日26日に都内病院で検査を受け、腰椎の椎間板ヘルニアと、胸椎の黄色靱帯(じんたい)骨化症と診断された。
同監督は腰の痛みが強まったため、前日26日のヤクルト戦(神宮)を休養した。今後、手術を受けるかなどは未定だが、長期離脱の可能性もある。
当面は、 佐藤義則投手コーチ(59)が監督代行として指揮を執る。
この日、都内ホテルで星野監督と面談した立花球団社長は「まず病状を治した上で、戻ってきていただきたい」と話した。
[2014年5月27日15時4分] 日刊スポーツより。 一方でこんな声が聞こえて来ました。
手術が成功しても監督復帰までに数年はかかるかも知れない星野仙一さんの年齢を考えると監督続行は無理じゃないか?の声が聞こえましたが果たして?
何故かこの病気は野球選手が多いですね。何でだろう? 若生・野球指導者・越智大祐・酒井勉・宮本大輔・志賀賢太郎・大隣賢司 みなさん、この病気にかかり手術して現場に復帰するものの後に引退してます。
【目 次】
黄色靱帯骨化症って、どんな病気なの?
ヒトの神経には、脳からの命令を手足に伝える役目を担っている運動神経と、手足や体の各部からの知覚情報(熱い・痛いなどの感覚)を脳に伝える知覚神経があります。
これらの神経は人体の中心部では背骨の中の空間(脊柱管とよばれます)に保護されるような形で存在しています。
この部分の神経は脊髄と名付けられています。脊髄を入れている脊柱管は胸部では12個の胸椎から成り立っていて、これら12個の骨は幾つかの靱帯組織により連結されています。
これらの靱帯のなかで、脊髄の背側にあって各々の胸椎を縦につないでいるものが黄色靱帯と呼ばれる靱帯です。
原因は不明ですが、この黄色靱帯にカルシュウムが付着して黄色靱帯が硬まり骨化する訳ですね。
この靱帯が通常の何倍もの厚さになり、なおかつ骨の様に硬くなり(靱帯の骨化)、徐々に脊髄を圧迫して行き、しびれや激痛を発生させます。
一部を日本脊髄外科協会より抜粋しました。
検査方法として
検査法としては、X線撮影・脊髄造影・CTscan・MRIなどが行われます。
この難病の症状としては?
徐々に下半身がしびれてきたり、歩行が困難になってきます。時には道で転倒するなどの比較的軽い外傷にもかかわらず、外傷後に急激に両下肢麻痺などの極めて重い症状が出現することもあります。
黄色靱帯骨化症の経過として?
この病気の進み方は患者さんにより様々です。 軽い「しびれ」や鈍痛で長年経過する方もおられる一方で、数ヶ月から数年の経過で手足の動作がかなりの程度傷害される場合もあります。
症状が出現してこの病気が確認された場合には十分な経過観察が必要ですが最悪の場合は、手術的療法の適応となります。
治療法として
この病気は経過が様々なものであることや、病気の進行が正確には予測できないことから、まずは慎重な経過観察を行います。
ビタミンB剤や筋弛緩剤が用いられます。経過観察中に症状が明らかに進行している場合には、手術的療法の適応となります。
手術法として
この手術には2つの方法があります。
1.頸椎前方到達法
2.頸椎後方到達法
楽天の星野仙一監督は黄色靱帯骨化症ですから、恐らくに2番の頸椎後方到達法だと思います。 この手術は全身麻酔下に腹臥位(うつ伏せの姿勢)で行います。
頭の後ろから首の付け根まで皮膚切開を行い、頸椎の両側に付着している筋肉をいったん左右に剥離します。
次に手術用顕微鏡下に第3頸椎から第6頸椎までの骨に2本の溝を縦に作成し、正中部分で頸椎を縦割します。
4つの頸椎を左右にひろげ、この間にセラミックで出来た人工骨をはさみ固定します。
この術式が頸部脊柱管拡大術と呼ばれるものです。